女子は話がすぐに変わる。本当に変わる。 今話していたことの結論は?と思うまもなく次の話題に移る。 ンコしてる途中でパンツを穿く気分だよ。というと「ちょっと何言ってるのかわかんない」と言われる始末。

女子とくくるのは、少し申し訳ない気がしなくもないが、女子的、男子的というカテゴライズは別に変だとは思わない。 同じ楽器の中に、管楽器と弦楽器のカテゴライズがあるようなものだろう。

話題がコロコロかわるのは女子的であると思う。 逆に男子的だと思うのは、ひとつの話題をしつこく話してしまうことだ。

これは説教臭い男によく見られる現象なのだが「どれ、ひとつ良い話でもしてやろう」などと思って、自分より年若い子を捕まえて話を始める。 話す本人は結論が決まっているわけで、決められた結論に至るまでの会話をはじめる。 逆に捕まった方は特に話題なんて無いものだから、十数秒後には何を話しているのだろうかと予測を立て始めると共に、鼻毛伸びてるなぁとか、変わった服装してるなぁなどと、思いが彷徨い出てしまう​*1​​。 説教臭い男が敬遠される理由のひとつである。

 

会話というのは相手とのコミュニケーションが大切なわけで、正論をぶちかますことが重要ではない。

女子的な会話というのは、相手との同調を大切にしたリズムゲームのようなものだろう。 興味がコロコロ変わっていく話題に勢いよく乗ってしゃべりつづける。絶え間ない波に乗るサーフィンのように。 さっきの結論はどうなった?などと話を蒸し返すと「いつまで古い話題を引っ張ってるの?」と思われるだけである​*2​​。 お互いのペースを合わせて、平和だよね、楽しいよね、というのが大切なようである。

つまり、お互いが心地良くなる話題をテンポ良く繋げれば、楽しい会話というのは成立するのである。

まるでバレーボールのレシーブとトスでボールを落とさないように円になって繋ぐ遊びのようだ。 いきなり正論アタックだの、私の意見はこうだ!スパイクを打つと、相手がボールを取り損ねて場が白けたりする。

これが議論ともなると話はまったく変わってくる。ひとつのテーマに即してお互いとことん意見を出し合って切磋琢磨するのが望ましい。議論の場まで、女子的会話術で楽しむと、結局なんの話をしていたのだっけ?、という空虚な時間だけが過ぎ去る結果になってしまう。そういう意味では熱い議論は男子的なトークの場といえるだろう。

なるほど、日常的に議論する場なんてほぼ無いのだなぁ…と春の日差しの中、お茶をすすりながらふと寂しく思うのである。

結論が気になる話題でも、途中でやめて相手に合わせる潔さが大切。(特に女子と話すときは必須スキル)

*1 興味の無い話を聞かされるときの時間は異常に長く感じる…。時間の長さについての関連記事はこちらを参照
*2 女子としゃべっていて「さっきの結論は?」と訪ねたら実際に言われた台詞。