恋人と過ごす 特別な時間はあっという間だし、熟睡している時も一瞬で過ぎる。
興味がない話を聞く時は 本当に退屈だし、ファイナルアンサーッ? と問い詰められたら異様に長い。

「時間」の長さはいつも相対的に変わる。

目の前にあるすべての時計は壊れてない限り、1秒の狂い無く時を刻む。時間は絶えず流れているのだけど、実は時間は流れてなどいない。
物質が変化しつづけているだけだ。

アナログ時計なら針が動いているだけだし、デジタル時計なら演算処理に応じてモニターの表示が常に変化しているだけ。
そもそも時間とは変化のことなのだ。

ありえないことだが仮に世界中の時計が何かしらの現象で1日に1秒遅れるとしよう。誰ひとり時間が遅れたことがわからないはずだ。なにせ世界中の時計が毎日1秒遅れるのだ。その誤差を教えてくれる時計が存在しないかぎり、1秒の遅延を知ることはできない。

1日で1秒遅れる時計を毎日チェックしても1秒遅れていることは認識できない。
ましてや相対的に早く感じたり遅く感じたりする時間、1日で1秒遅延することを体感できる人間はいない。

さらに太陽や月など観測できるすべての自然物さえも24時間ごとに1秒遅れてしまえばどうだろうか。年間365秒も遅延したとしても我々は本当の正しい時間を知る術がないのだ。

年間365秒遅延しても誰も気が付かない。

存在しているのは物質が絶えず変化する事象だけである。物質の定期的な変化を計測し、一定量変化したら1秒が経過したことにしたのだ。つまり時間とはただの概念であり、人間の作り出した共通の約束事にすぎない。

絶対的な時間は、そもそも存在しないのだ。

アメリカのある著名人が来日したときに
「日本人は軍隊みたいデス。すべて完璧、時間通りに動きマス!」
みたいなことを言っていた。たしかに日本人は時間に縛られすぎているのかもしれない。

時間はただの目安にすぎないのだ。

だからといって約束の時間に毎回遅れていると、いろんなモノを失うはめになるからくれぐれも注意したい。時間は存在しないが、約束は存在する。
約束を破っちゃダメ!絶対。