「サイコパス」を辞書で調べると、反社会的人格の持ち主で、自尊心が過大で自己中心的とある。
いかにも犯罪者予備軍と思われそうだが、本物のサイコパスが実際に犯罪を犯すことは稀だ。

そもそもサイコパスとは何だろうか。
簡単に言うと社会のルールを違反しても全然平気で、自分のしたいことを必ず実現できてしまう人物ということだ。

サイコパスの最大の特徴に「良心の欠如」がある。

良心はいわば心の中の審判だ。正しい行いを選択すると満足感や喜びを発生させ、正しくない行動を選択すると自分を責め苦しめる。よく心の中に住む天使と悪魔が囁くみたいな表現があるアレのことだ。

そもそもサイコパスには良心が無いと思っていた。しかし、嗅覚や痛覚のように良心は全ての人間に備わっていることがわかった。

つまりサイコパスにも良心はあるのだ。
良心はあるがそれが働くルールに大きな違いがあるといえるだろう。実に興味深い。

ルールが違うと結果が全く異なる。
例えば、サッカーのイエローカードは非紳士的な行いをしただけで選手に出される警告だ。もしサッカーの審判がプロレスのレフリーだったらどうだろうか。試合中に選手が思いっきりドロップキックを食らわせてもオッケーだ。イエローカードどころか、よくやった!と褒めるだろう。

これが普通の人なら良心が咎めてできないことをサイコパスが平気でやってしまうメカニズムだ。
極端な話、人を殺しても全く心が痛まないのだ。もしかしたらよくやったと満足を感じている可能性すらある。

良心のルールが違う事に加え、サイコパスは良心の働きが強いという性質がある。
良心の働きには強い、弱いがあるのだ。

本物のサイコパスは良心の働きがとても強く、他人のルールに絶対に流されない。流されないどころか、良心の働きが弱い人間のルールに影響を与えてしまうことさえある。

またサイコパスは社会的地位がある立場の人物に多いと言われている。自分のしたいことを必ず実現するという揺るぎない信念を持つからだ。社会のルールに反して生きているのに社会的に成功しているなら、それだけ特異な処世術とスキルを身につけている人物だといえるだろう。(容姿端麗だとさらに優位になる)

社会のルールに縛られず、処世術に優れ、人一倍強い良心を持ち、良心の弱い人間に影響を与える。よく映画などでサイコパスがカリスマキャラとして描かれるのはそのせいだ。

しかし、サイコパスは他者には理解できない自分本位の独自ルールで生きているので絶えず孤独を味わう。どこにいても孤立した、とても寂しい生き方といえるだろう。

最近は独自ルールで生きている人間が増えてきたように思う。孤独で寂しい人間がますます増えないか ちょっと心配だ。